Textiles Encyclopediaテキスタイル事典 / 繊維
繊維の単位
繊維の単位(長さ・重量・太さ)
繊維や糸、布地に関わる単位は、素材の性質や用途、国や業界の慣習により多様な基準が存在します。主に「長さ」「重量」「太さ(繊度・番手)」の3つが基礎となり、これらの組み合わせによって繊維の性状が定量的に表現されます。
■ 太さを示す単位:繊度(せんど) ■
繊度とは、繊維1本の「細さ」を数量的に示す指標であり、繊維素材や糸の性質を評価するうえで非常に重要な物理量です。繊維の直径を直接測るのではなく、一定の長さあたりの質量(重さ)で「どれだけ細いか」を示します。繊維が細ければ繊度は小さく、太ければ繊度は大きくなります。
この単位は、衣料品の風合いや光沢、ドレープ性、耐久性、吸湿性などに大きな影響を与えます。繊度が小さい繊維はしなやかで柔らかく、肌触りが滑らかになり、高級衣料やストッキング、スカーフなどに多く使われます。一方、繊度が大きい繊維は強度や耐久性に優れ、バッグやカーペット、産業資材用途に適しています。
■ 太さを示す単位:番手(ばんて) ■
番手は「糸(=多数の繊維で構成)」の太さを評価するものです。各番手は素材ごとに構造や密度の違いがあるため、同じ数値でも繊維の種類によって糸の太さや質感に違いが生じます。そのため、比較には注意が必要です。
■ 繊度と番手の違い ■
繊度は1本の繊維の太さ」を数値化したもので、番手は繊維を束ねて糸(=多数の繊維で構成)の太さを評価するものです。
繊度(g/m)と番手(m/g)は逆数関係ですが、単位の基準が異なるため単純換算はできません。特に、デニールと綿番手、テックスと毛番手などは測定単位(メートル、ヤード、ポンド等)が違うため、実務では換算表や基準表を用います。
(T) |
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(dtex) |
※概算 |
※概算 |
※概算 |
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| 天然素材向け。番手が大きいほど細い。 | ||
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| タイツやストッキングなどによく使われる。 | ||
| 天然素材向け。番手が大きいほど細い。 | ||
| 通常はデニール。スパンシルクは番手を使用(綿番手と同じ)。 | ||
| 単繊維紡績糸として番手表示が一般的。 | ||
| リネンは比較的太い糸で番手表記。工業用途ではテックスも。 |
| メガネ拭き、化粧用クロス、高級ストッキング、超軽量ウェア | ||
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| スカーフ、ランジェリー、薄手ブラウス、高級インナー | ||
| 一般的なTシャツ、下着、ワイシャツ、カットソーなど | ||
| バッグ用裏地、スポーツウェア、制服、カーテン、ジャケット裏地 | ||
| ワークウェア、アウトドア用品、ロープ、テント、産業資材 |
